2010年 09月 08日 ( 1 )

新しい販売の仕方

前回の記事で紹介した、限定制作品のfeather ornamentの詳細です。

このシリーズは、既存のオグララ商品の、その上を求めていた方達からの「作業日誌に参考商品として時々出ている、知り合いや恩人へのプレゼント、ああいうのが欲しい」というリクエストに答えたものです。

工房には、「ちょっと通常商品に使うことは出来ないけど、眠らせておくにはもったいない材料」が結構あります。今回のミサゴの羽根もそうだし、熊の爪等。
こういったものを商品として加工する場合、果たして価格をどうやって付けるのか、非常に悩みます。

OGLALAの通常ラインナップ商品は、すべて純粋に作業時間だけで価格を決定しています。しかし例えば猟の師匠から「商品に使って」と頂いた熊の爪で何かを作る時、それがどれだけの苦労と心労とを経て存在するかを知っているだけに、平常の値段付けをすることも出来ず、かといってその材料のみにプレミアを付けるのも僕自身の性に合っていないため、はばかられました。
それでいつしか、こういった特殊な素材は、極めて身近な知人やお世話になった方へのプレゼントとして使う以外は、お蔵入りして工房に貯まってしまいました。

こういった材料をプレゼントに使う場合、当然ながら他の材料代等の金額的なことは一切考えません。例えば今回の様な羽根のオーナメントを作ると決めたら、骨子(今回の場合でいうと、羽根を二枚使って、それぞれにペヨーテを施すという基本プラン)だけ決めたら、あとはその相手の事を考えて、その人にとって必要なもの、いかにもその人に合うもの、になる様に考えて追加で何かを入れたりします。お守りとして使う人には亀の小さな飾りを取り付ける等。猟をする人に作る場合、その人の初めての獲物に使った弾のカートリッジにペヨーテを施して取り付ける等。インディアン好きの方にはヴェネチアンビーズで作った小さなお守りポーチを取り付ける等。

お蔵入りした材料は、こういったものの制作で使うべきであり、また数が少なく卸に対応出来ないので、結果的に商品には出来ません。
ただ、そういったプレゼントのみに使うには数が多くて、どんどんお蔵入りが増えていきます。
一方では、作業日誌に載せた、そういったプレゼントものの問い合わせも多く、ああいうのこそ欲しい、という声も多く頂いていました。
ただ、どうしてもそういったタイプの制作物と、お金での売買が結びつかなくて、検討課題になっていました。

それが今回、猟に使う車にステッカーを貼ったり飾りを付けたりしている際、トビの羽根にペヨーテを施して骨子を作り、自分達家族の為にそれを装飾してルームミラーに取り付けたら、何と言うのか思った以上に良く、「これを本当に欲しいと思ってくれる人が居たら、その人の為に、その人の”コレ”を作ってみたいなあ」と思ったのがきっかけになりました。

たまたま新しい鉄砲の資金が必要だったので「コレの売り上げを充てれたら」と思ったら、案外すんなりと、お金での売買へのわだかまりも無くなりました。
つまり、僕の今までの人付き合いやら何やらの結果として得る事が出来た、これらの材料に細工を施して、その対価として鉄砲を買う。その鉄砲で新たな材料(鹿)を獲り、またそれを作品として還元していく・・・

とても良い形だと思いました。



繰り返しになりますが、この作品にはこれといった形がありません。制作する、その相手によって飾り等を変えます。なので、どういった用途に使う等、希望者には色々と質問をしなければなりません。その上で、その人の為のこの作品を仕上げたいと思います。

今までの値段付けが純粋な時間計算であったのに対し、この作品ラインは、それを無視して、僕自体の感性や、その相手に対するギフトの想いに課金するものです。だいたいこれぐらいの価格、という設定のみで制作します。それ故に通常のOGLALAのラインナップやラコタの商品に比べると割高感があるかもしれません。
でも、これこそ、うち、OGLALAらしい・・・新しい基準・・・作り方・・・課金の仕方・・・だとは思いませんか?


ちなみに納期は今月中〜来月前半を考えています。要はこれを資金に買う鉄砲の許可がそれぐらいに出そうに思うので。
価格は送料込みで3万円。羽根に限りがあるので5個限定です。


現在のところ、問い合わせは一件しか無いので、多分限定数にも到達しないと思います。
正直なところ、今回は1個でも売れたら良いかなと思っています。
でも、こういった制作、課金のスタイルは本当にうちらしいと思うし、「価格」という檻に縛られる事無く、伸び伸びと制作出来そうで、今後もこのスタイルでの作品を順次企画していこうと考えています。

今回はその記念すべき第一作目。有り余る特殊材料で、世界に一個のあなたへの作品を作ります。車のルームミラーに。部屋の飾りに。
ただし、羽根は相当大きいので、車のルームミラーに吊るす場合は前方視界が犠牲になります。僕のジムニの場合、狭い道での行き違い時に気になります。その時は手で暖簾の様にめくり上げてます。
そんな犠牲が苦では無いぐらいに、なんというか、自分自身です。僕自身、自分のみに作られたものが、これほど愛着の湧くものだとは知りませんでした。ていうか、なにより凄く格好いい。
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by oglala-beads | 2010-09-08 13:03