和算

配偶者が灘中学校の受験問題の幾何に、まさに寝食を忘れて取り組んでいた。学業があまり得意では無かったはずなので意外だったが、さては和算の才能があるのではないかと書籍の一読を勧めてみた。
やはり相当面白いらしく、私が声をかけても気付かないほどに熱中している。
そんな配偶者が「和算を使えば、鹿までの距離の目測が簡単になる」という。原理を聞くと、要は一部のスコープに付いているミルドットという目盛りを使った距離の算出法と同じ様な感じなのだけど、裸眼で出来る分、有効に思う。でも目測を見誤った事はあまり無いので必要無いか。
今日はだいぶ体調が回復していたので、レディーと少し林道を歩いてみた。大きな猪の跡があったのでレディーを先に帰してついていったが、途中で見事にまかれてしまった。そこで体力が尽きて帰宅。
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# by oglala-beads | 2014-01-27 17:02

射撃道

県の森林動物研究センターが制作中の狩猟技術の教則ビデオで、私は静的射撃の講師を担当させて頂いております。去年末の射撃場での射撃編の撮影に引き続き、本日は山での射撃編の撮影がありました。模造銃を使用して、主に山での立ち木や倒木を利用した委託射撃の仕方について解説しました。撮影クルーのお一人も射撃に興味があるということで、徐々に射撃というものの裾野が広がりつつある事を感じました。
各団体のプロパガンダの効果が出ているのもあると思います。中には非常に軟派な勧誘をされているところもあります。しかし、私的な意見を述べさせて頂ければ、狩猟はそれほど軟派なものではありません。私について歩く事すら難しいでしょう。そんなものですから、自分自身で判断出来る様になる素養を身に付けて頂くべく、最低限の助力が出来ればと考えます。鉄砲を持つだけでは山では非常に無力ですが、逆にそれと気付いて努力を積み重ねて頂きたい。
現在、沢山の団体の、沢山の方々が狩猟者育成に取り組んでいます。それを活かせるかは受ける個人に掛かっています。もしかしたら、猟師というと、無愛想で不遜な孤高の高齢者を思い浮かべるかもしれませんが、それは自分を理解してもらえない場への彼らなりの対処法であり、技術としては謙虚さこそが最も必要な素養です。しかし高い見積もりも低い見積もりも良くなく、常に自問自答が必要に思います。狩猟は武道に同様な硬派なものと考えます。
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# by oglala-beads | 2014-01-25 23:31

身の丈

先に猪を撃ち逃して以来、身の丈ということをよく考えます。
銃の照準器に始まって、生活、家の大きさ、仕事から居住地等の、空間。他人との距離、時間の使い方から諸々の欲に至るまで。
これを無理することで万事滞ったり軋轢が生じるものなのでしょう。

筆頭に挙げた銃の照準器で説明すると、私は手持ちの2本の散弾銃を、スラッグ弾(一発弾)専用として、スコープ(遠眼鏡)を装着し、それを照準器としています。これは趣向でもありますし、獲物に忍び寄って撃ち取る私の猟には最も好適だからです。
しかしその分、狙いすぎてしまう事の弊害、思い切りの悪さと、こちら側の万全を優先する傾向が出やすい様に思います。結果的にこれが今期の小スランプの原因でした。
スラッグの射程距離は70mと言われていますが、個人的には、無理なく確実に思い通りの場所に命中させるには50mが限界と思っています。それもある程度の練習がないと難しいです。遠方のものを撃つにはライフル銃が好適ですが、日本の法の関係で10年の散弾銃経験が無いとライフル銃は所持出来ません。50m距離では、よほど狙うのでない限り、遠眼鏡は趣向の領域ですし、逆に団体猟であれば、待っている場所が良ければ触れそうな距離で獲物が通過するので、その場合に遠眼鏡は余程不利です。
以上から、銃の身の丈(射程距離)、自分の身の丈(技術と経験)、獲物の身の丈(移動速度とバイタルゾーンの大きさ)、空間的身の丈(どれだけ引き寄せて撃つか、またはどれぐらいの距離内だと自分は抵抗なく自然に発砲出来るのか)等を考えると、相手が走っている場合、私にはスコープは適さない、ということになります。

先に小スランプと申しましたが、原因を探らず放置していたなら、やがて深みにはまっていたことと思われます。入り口で何かがおかしいということに気付けて良かったです。
完全に駄目という事ではなく、身の丈に合った努力と練習で乗り越えられそうです。
そして、己ではなく、己の身の丈を知ることは、自己の客観的な評価への、最も容易なアプローチに思われます。

写真は、犬呼びの笛の実験中。

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# by oglala-beads | 2014-01-24 18:07

痛恨

尾根を駆け降りてくる猪が見えました。50キログラムほどで食べ頃に太っておりました。それが狙った通りのコースで尾根から私の方へ下って来ました。まさにドンピシャのコース。引き付けて引き付けて、スコープいっぱいに顔が入った瞬間に引き金が、、、あれ?落ちない。超初歩的なミスで発射準備が出来ていませんでした。弾が所定の位置に収まりきっていなかったのです。あ、と爆笑している私に驚いてコース変更した猪は、必死に走って追いかける私なぞものともしないスピードで射程外の向かい尾根まで移り、ちょっとこちらを観察して悠々と消えて行きました。

先日、私が主催した共猟会がありました。集まったのは年齢的にも思想的にも新世代組が多く、中にはOGLALAのファンで猟を始めた方も居られました。
その中にあって、こういった大恥をかく大失敗もやらかしたのですが、総じて個人的に非常に勉強になりました。それも一つ一つの事象の根を突き詰めてゆけば、すべて私自身の性格や生活に結び付き、また、自分を責める、反省する、ということだけではなく、逆にそういった自省自体に価値があるのかという根本的な事にまで思索が赴きました。大変に有意義で得難い時間でした。

私は普段一人で猟をしておりますが、駆除は当然皆でやる訳で、私は勢子という、ある意味、全体の流れを掌握する係りをしております。でも、それとは違って、主催とはいえ、ある意味気楽ではあったのだろうと思います。また体調が極めて優れなかったのもあったと思います。そういった色々を見事過ぎるほど見事に突きつけられる失敗であったり、段取り不足であったりしました。
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# by oglala-beads | 2014-01-21 22:22

人間の証明

毎年秋に体調を大きく崩すのですが、ヨガの影響か昨年は具合良いものでした。それで安心した訳ではないのですが、ここ数ヵ月ヨガをさぼり気味だったせいか、この1週間ほど、何だか身体の内部の脊髄沿いに熱の固まりを抱えている様な妙な心持ちがあります。それがほんのちょっとの無理で表に吹き出してしまい、主に気管支と急激な体温上昇としてあらわれます。扁桃腺は腫れていません。
一昨日の夜に夜中に耐えがたい悪寒に襲われ、次に急激に大汗をかいて暑くてたまらなくなる。その波が何度も何度もやってきて、ここ二日間は配偶者が居なかったのもあって、食事もとらずに随分と沢山の夢を見ました。今日の昼辺りからよくなってきたので、起き上がって食事を摂り、コタツの中で映画を観れるほどには回復しました。

その中にあって大変だったのは、レディーに排泄をさせること。コロ達は室内犬なので室内にもトイレがあり、そういったルールの中で生きていますが、レディーは山犬なので、山の中のルールに従って排泄する場所を選びます。
彼女が私の言うことを100%聞く犬であれば、また違うところもあるでしょうが、なかなかに苦労させられているので、苛立ちが先にたつ事は多かったです。自分一人で入る山はこんなに楽しいのに、レディーを連れていくことで、山は苦痛になってしまう。普段は完璧に言うことを聞くのに、動物を見ると制御が効かなくなる。

そんな想いの中、コタツの中で見た映画の一つに、リメイク版の「人間の証明」がありました。オリジナル版ですら原作とは大分異なっているそうですが、リメイク版はオリジナル版とは相当異なっていました。スポイルされている部分は多いしドラマになりさがっていましたが、反面煽るような描写が少なく、主題は見えやすかった。それにしても、何度観ても、なんて悲しい話だろうか。そして、ジョニーヘイワードがレディーに見えて仕方ないです。

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# by oglala-beads | 2014-01-20 19:41

ビーズ作業日

今日は風邪がひどくなってしまって、おまけに雨だったので、一日屋内仕事でした。
お陰で年始からデザインに手間取っていた特注商品を仕上げる事が出来ました。

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関連記事:作業日誌
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# by oglala-beads | 2014-01-16 17:45

御前会議

今日は親しい猟仲間が来宅。仕事で午前中しか一緒できませんでしたが、とても楽しかったです。写真は、地図を見ながら作戦会議の様子。

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# by oglala-beads | 2014-01-15 21:07

隠れた配偶者の能力

「出石の何々村の界隈で必ず大きな群れが寝ているはずなんだけど、今一つ行動圏が分からない。何か買い物の行き帰りにでも気付いた事があれば教えて欲しい」と配偶者に頼んだのが今朝。
それが夕方に買い物に行っていた配偶者から「良いもの見せてあげるから懐中電灯持って門のところに出ていて」と電話が。
車に乗せられて連れて行かれたのが最前の群れの行動圏の一部。
「お!すごい群れだ。よく発見出来たな」
「ヘッドライトで斜面の鹿の道が影になって見えたの。それで懐中電灯を照らしてみたら案の定。夜の方が鹿の道は分かりやすいね」
「なるほど、あの通いか。今は必要ないけど、村の鹿もだいぶ減ったから、困ったらここに獲りに来よう。ここに出ているということは今期はあの尾根に必ず居るという事だ。有難う、良い発見だ」

若いせいもあると思いますが、配偶者の注意力はなかなかのもの、いや私以上です。罠猟師になると大成するタイプです。もちろん、その気は無いようですし、私としても猟には参加させたくはありません。ある意味、彼女が一般的な感覚を保持していることも、バランス感覚の上でうちの強みになっているとも感じています。
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# by oglala-beads | 2014-01-14 23:19

雪ごもり

降雪していますが気温が高い(摂氏2度)のでベチャベチャした嫌な雪です。重たいので樹が倒れてきたり枝が折れてきたりと危険です。
昨日から久々に喉を痛めて熱があるので、今日は外出を控えました。村のドンドの準備も休ませて頂きました。こんな身体の弱い事では、野性動物だったら命取りですね。きっと一番に淘汰されている事でしょう。

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# by oglala-beads | 2014-01-13 15:51

克己

本日は徹夜続きの中で、村の初会が朝からあって酒も出るので、山には入れずです。ただいま帰宅。少し寝て仕事します。今夜から雪みたい。明日は昼から「どんど」の準備で木の伐り倒しです。明後日夕方から「どんど」。伝統行事の「キツネ狩り」。
面白いけど少しフラストレーション。今は、自分自身の命や恐怖心と正面から向き合える山が、堪らなく好きです。
昨日は絶壁をよじ登っていて、殺気を感じる熊穴に行き当たりました。
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# by oglala-beads | 2014-01-12 15:29