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なめしダコ

配偶者より僕の方が後から寝る場合、かなり高い確立で配偶者の寝言が聞ける。
尋常では無い寝言が多いので、それを聞くのが楽しみの一つだ。

時々、何語ともつかないわけの分からない言語を喋りはるのだが、先日は「あれ?スワヒリ語?」というような言葉を流暢に喋り出した。
僕はスワヒリ語を全く知らないのだけど、なんとなくイントネーションというか旋律が東南アジアっぽいのでそんな風に思った。しばらく一人で誰かを相手にするように喋ったあと、「ア、メーア、メーア」と、まるで「うん、そうそう」という様に締めて、それっきりおとなしくなった。

そのメーアという言葉が妙に気になって起きてから調べたら、とりあえずドイツ語で「海」をあらわす言葉がメーアだということは分かった。
でも、昔、ドイツ語が母国語だった女の子と付き合ってた事があったけど、あのイントネーションでは無く、東南アジアの響きだった。

どなたか、そういうイントネーションで「メーア」って言葉のある言語、ご存知ないでしょうか?

最近度々登場する吉井さんによると、配偶者は水星人で2012年以降の地球にとって重要な人物になるのだとか・・・・
なんかよく分からないけど、前世は外国人、いや、異星人だったとしても驚かない。
たまにコンピューター言語、いや、ファックスみたいな言葉で寝言を言うこともある。

かと思えば、床についた僕の顔を目を見開いて上から覗き込むので、
「な、なによ!?」と焦って聞くと、
「あ、人間か」と言って蚊帳のファスナーをキッチリと締め、ベタベタの関西弁で
「こないにしとらんとな、宇宙人入って来るさかいにな」と言うこともある。


群馬から来た最後の鹿、赤毛のfleshingをした。たっぷり加湿してやったのだが、それでも結構硬かった。
また、例の猟隊の後輩が持って来てくれた兵庫にしては大きな鹿、h021710をフレームに張った。
全体がたっぷり水分を含む様に1週間は水に漬けていたのだが、かき回していなかった等、ぬかりがあった様で、背筋沿いが乾いていた。
それでも上手い事張れて良かった。
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左足の位置を考えて全体に右気味に張ったのだが、歪んで見えるのは、首のラインを斜めに切っているのと、腹を割った際のセンターの位置がずれていたのと、皮を剥く際に数人がかりでやった為だと思われる。一人でやると、手足の開く位置も大体揃うものだ。

熊と毛皮用の群馬の鹿2頭の塩処理の一回目の塩を捨てた。今夜また雨らしいのでいったん保管して、明日一日風に当てたら、明後日からもう一度塩処理に入る。それを経て保存。


気付いたら親指の付け根にスクレイパーのタコが出来ていた。
鞣しダコとでも呼ぶか。
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by oglala-beads | 2010-02-27 18:28

物件探しの終焉

工房の移転が決定した。5月から新工房に。
今度の場所は豊岡市但東町。鹿・熊・猪共に、日本トップクラスの生息数を誇る地域だ。
豊岡といえば内陸の盆地で、よく日本一暑い記録を出す場所だが、工房の場所は山の上にあるので、むしろ寒いぐらいだろう。その界隈の気温を計ったところ、昨日隣町の朝来が21度だった時、それに接している京丹後が19度、工房予定地が14度だった。
豊岡といえば他にも、洪水を思い出す人も多い。新工房予定地前を流れる川も、地図上で見ると50mほど上流が非常に危ない曲線を描いている上に、その上に支流が流れ込んでいる。ただ治水対策が市を上げて急ピッチで進んでいて、何度か見に行った際にも対策工事がなされていた様だ。
隣町にはソバで有名な出石がある。また豊岡自体はコウノトリや革産業、柳行李等が有名。近年では玄武洞のマスコット「玄さん」がジワジワと人気を獲得しているという。
但東自体は、有名な卵かけご飯専門店があるくらいで、どちらかといえば通過地点的。山が多く、昨日僕の持参の25000分の一地形図を見た宅建業者が「山ばっかりだなあ」と絶句していた程。古代より野生動物と人との境目の最前線であり、動物と人とが、互いの領分を守り、互いを利用しあって共存して生きてきた。
名物が無いというのが、静かに暮らしたい自分には最高だった。町が「野生動物の有効活用」と言い出さない事を祈っている。

家屋自体は築年数が相当古い様で、二階が、元からスペースがあったところに部屋を後から入れた様な変わった造りをしているので、養蚕をしていた様子。家主に聞くとやっぱりそうだった。
部屋数は非常に多いという訳では無いのだが、必要充分で、土間部分もあるし作業場もある。解体が出来る場所もあり、そこには滑車も付いていた。
希望通り、トイレは水洗で男性用アサガオ付き。風呂には”なんちゃって”カワック装備。築年数は古いものの、良く手が入れられていて、修繕は不要。セキュリティー面と虫や動物の家屋への侵入を防ぐ処置を数カ所に施し、コロが庭で遊べる様にサクを作れば即住める。車は4台程停めれるか。

裏山も家主の持ち物で、自由に使える事になっている。植生は谷沿いに笹、尾根沿いに広葉樹。小さな谷と尾根が入り組んだ山で、鹿より猪が好みそうな山相。ただ、前の畑には鹿の足跡が無数に入り乱れていた。その畑には大きな柚子の樹があり、現在実が豊かに実っている。裏面の山に面した畑には柿の木があり、熊が食べにくる。

買い物は車で10分の距離にスーパー等。ただ、物価は相当高い。田舎は食料とか安いだろうと思っていたのだが、それは誤算で、朝来の吉井さんのアドバイス通り(吉井さんも元は大阪の人なので基準をよくご存知だ)、競争が無く人口が少ない分、非常に高い。
ちょっとしたものになると隣町の和田山か、京都府の福知山市まで共に車で30分。さらに必要なものは神戸へ。車で1時間半。クーラーボックス持参の買い出しも必要だろう。

但東は兵庫でも北に位置する為か、都市圏が他の兵庫の田舎に比べて遠い為か、もしくは豪雪の影響か、自然災害、気候風土が忌まれてか、理由はよく分からないものの、現在あまり人気が無い様だ。
この物件に関しても、正直な話、他の地域でこの物件が出たら即日に決まると思うが、長い間問い合わせが無かったらしい。
契約形態は、当初賃貸で後々買い取り。将来の事を憂うことなく住めるのも有り難い。
家主も、ちょっと信じられないくらいに良い方で、代が変わった後の契約継続等についても全く心配が要らない。

配偶者も僕も、どうも但東の人のペース(一つ一つはノンビリだが、基本的にはセッカチ)と合う様で、よそよりも無理せずに人付き合いが出来そうだ。


田舎暮らしは、理想の物件に出会えるまで時間がかかるとは聞いていたが、僕らの場合、3年かかった。
現在の豊岡市の定住促進担当の井上さんが非常に熱心に丁寧に色々な問題を解決して下さった。僕らは腰が低い方だと思うのだけど、他地域にて、時として行政の担当者とケンカした事もあったし、「住ませて欲しかったら頭を下げな」対応に驚いた事もあった。また「猟師!?大歓迎ですよ!どんどん鹿を獲って下さい!」という地域でも、いざ物件の話になると、「自分とこの村に住まれると困る」といった対応が普通だった。
豊岡市も、井上さんが部署を変わられたらどうなるか分からないが、もし、このブログを、兵庫での田舎暮らしを考えて検索しておられる方が見ておられるなら、井上さんが居られる間に、一度但東を検討されては如何かと思う。正直、自分も実家と離れている(実際は舞鶴道と北近畿豊岡道があるので1時間半で行ける)但東は対象外だったが、場所にも人にも魅了された。そこに導いて下さったのは行政の担当者の彼だった。
この場を借りて、井上さんには改めてお礼を言いたい。
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3年間の思い出でパンパンになり、輪ゴムが無いと閉まらなくなった、配偶者の「引越ファイル」
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by oglala-beads | 2010-02-26 17:05

熊をなめす

散歩の際、お地蔵さんに「おはようございます」とか地蔵菩薩の真言を唱えながら片手で拝んで通るのだけど、今朝、ふと気付くとお地蔵さん隣の弁当屋のおばちゃんに向かってそれをやっていた。
よっぽど疲れてたというと聞こえは良いが、単に惰性になってやっていたのだろう。

さて、昨日やり残した1/4頭を完成させて、鹿は残り1頭。そして熊。
やはり水分が抜けていると相当しんどいので、残り一頭は肉面だけ水を補給することにした。
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毛の面に水をかけないよう、スポンジで水を塗りこんで、上からビニールシートを被せてしばらく放置。
その間に熊をやっておくことにした。

思えば、鞣しを始めたのは熊が原因だった。あれから3年ちょっとになるのか。
ものすごい量の勉強をして、それでも実体験が無いまま、その作業の大変さを知る事も無く作業を開始した。
それは自分の想像を遥かに上回った事で、用意していた材料は殆どが強度不足。あらゆる想定が甘いものであり、徹底的に打ちのめされ、一時は継続を断念した。その時にしたケガのせいで、今も右手の小指には感覚があまり無い。

3年の間に、色々な事があった。鞣しでいうとありとあらゆる動物を体験したし、工房で使う革は、ほぼ全て自分で鞣せる様になった。
鞣しだけではなく、猟まで自分で始めて、なんとか単独でも獲れる様になってきた。
そういった努力の結実なのか、理解してくれるお客さんにも多く恵まれる様になり、仕事も安定してきた。
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最初の熊を思い出しながら、感慨深いものがあった。
この作業、肉や脂肪を取り去る作業だけで、正味1週間かかったよな・・・なにもかも上手くいかなかったな・・・それが今や、多少硬い部分に当たっても焦る事も無く乗り越えている。どうしてもスクレイパーが当たらない硬いシコリが乳腺であることも今は知っている。
自分の成長を噛みしめ、2時間で作業を終えた。
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塩を使った脱水の作業を開始。
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広げると結構大きな熊だった。
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大きさが分かりやすい様に、ちょっと被ってみました。
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今回届いた鹿のうち、大きなものとメスとの二枚を毛皮にすることにした。赤毛の分も毛皮にしたかったのだが、一部に脱毛が始まっていたので革に。もう一枚はトロフィーを取った残りなので肩から下部分の皮だが、かなり大きい。これも革に。
革にするなら遠慮は要らん・・・ということで、まだfleshingをしていなかった赤毛を水に漬けた。たっぷり水分を吸ったところで作業に入る。
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by oglala-beads | 2010-02-24 20:28

まったく大変だ。

昨日届いた皮のうち、熊がまだ凍ったままで解けないので、今日は午後から鹿のfleshingをやる予定。
午前中、快調にビーズ仕事。
予定通り昼からとりかかり、4枚を二時間で終えるつもりが、6時までやって、2頭と、1頭の3/4が出来たのみ。
群馬の鹿をなめていたというより、全体的に皮が大分乾いていたのが原因。
こういう場合、水に漬けて完全に水分を戻した状態にしてからやるのが普通なのだけど、今回は届いた皮の内、どれを毛皮にするかがまだわからないので、出来るだけ水に漬けたくない。
プロだったら漬けた後に毛を乾燥させる手段(機械)を沢山持っているのだが、素人なので、出来るだけ濡らす局面を減らすのが大切なのだ。
それでそのままスクレイプしたのだが、難しいのなんの、通常のスクレイパーでは刃が立たなかった。最近刃付けしたスクレイパーが無ければ、まったく手に負えなかったかもしれない。
刃付けしたスクレイパーのお陰で何とかなったのだが、刃のキツいスクレイパーの特徴として、肉や脂肪だけでなく、メンブレンの相当しつこい層まで刃が入ってしまい、要はメンブレンからしっかり取ってやらないと肉が落ちないという事になってしまった。

ともかく、めちゃくちゃに疲れた。
最後の方はスクレイプしている意識が無く、身体だけが動いていてくれている状態。
明後日は新工房の予定物件の条件とかを決める重要なミーティングで一日居ないし、明日しか出来る日がない。
熊、鹿1と1/4、さらにモカシン一足とレイジー・ブレスLを一つ。これが明日のノルマ。
そして、今からのノルマが、レイジーブレスLの半分とモカシン1足。
考えただけで大変だ。
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by oglala-beads | 2010-02-23 18:35

くま、来る

午前中鞣しをすると、昼からビーズ仕事をする気力が無くなる。
それで制作が遅れているのもあったのだけど、昨日になって、
「そうだ、午前にビーズして、昼から鞣しやればいいんだ!」と今頃気付く。
今日からそのペースで仕事。なかなか快適ナリ。

120109Tのgrainning完了。

タツさんから鹿4頭と熊1頭が届く。
熊もそう小さな個体では無いはずなのだけど、鹿が巨大すぎて熊の入った袋が小さくて驚く。
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「コロちゃ〜ん、タツさんから熊届いたよ〜」
「フムフム」
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「おえ〜、くさ〜」
「あほぅ、くさいことあるかい」
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「ほんま〜?クンクン」
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「僕は鹿の方が好きでしゅ」
「あっそ」
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「兄ちゃん、はよ開けえや、おそいわ」
「ちょっと待ってよ、厳重なんだわ」
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「あらよっと・・・」
「やっと開いた、ふんふんふんふん」
「ちょ、ちょっと、コロ!見えへん!」
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「んん〜、この匂い、どこかでかいだような・・・」
「だから、熊だって!」
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「姉ちゃ〜、それなに〜?」
「ん〜?・・・タツさんが作った鹿のジャーキー」
「くだしゃい」
「やだ」
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「やっぱり気温が上がったから、全体に大分冷凍が解けてるね。明日ぐらいからgrainning始めないとな・・・。皮が湿らない様な処置も必要だな・・・。え〜っと・・・皮の厚さは・・・毛の状態は・・・」
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「兄ちゃんは状態をチェックしてメモに書き込んでいきましゅ。僕もチェックのお手伝いでしゅ」
「どう?コロちゃん、この皮」
「あんまり肉が皮にちゅいていましぇん!」
「それは解体が上手いからだよ」
「兄ちゃんが獲った鹿にはいっぱい肉がちゅいていましゅ」
「・・・・」
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「それにしてもでかいなあ・・・おい、早く写真撮ってくれ!重い・・・」
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「この皮は珍しいな。赤毛だ。こんなの見た事・・・あ、一度あるか」
「これにもあまり肉ありましぇん!」
「はいはい」
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「それにしても解体上手いなあ・・・」
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「ほら!コロちゃん、綺麗な鹿の子模様出てるね。」
「あ!女の子の匂いでしゅ!」
「おまえ、鹿も守備範囲なんか!?」
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「兄ちゃ〜!そりぇにゃに〜!!!???」
「・・・・」
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「なあなあ!にいちゃ〜!!!」
「はいはいはい!!!」
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by oglala-beads | 2010-02-22 18:10

ブラジルカラー

気力と体力が充溢してくると、新しい色目を作る気力が出る。そういう時は逆に以前と同じ色目を作る方が難しい。
アシスタントが言うには、そういう時には決まって、ドボルジャークの9番「新世界より」のバーンスタインをかけるらしい。そして、工房の空気がガラっと変わって、僕の背筋が伸びているのが分かるらしい。

ラコタの歌を聴いている時より、ドボ9を聴いている時の方が、遥かにラコタの土地を思い出すのは確かだ。ラコタの歌を聴いている時は、友人達や彼らとの出来事等、私的な事を思い出す事の方が多い。

今までに何度も書いたかもしれないが、特に2楽章を聴いていると、ラコタの5月に夜中、草の上に寝転んで、ヘールボップ彗星や、案外明るくて星はよく見えない夜空を何時間も見ていた、その時の空気が蘇る。
(友人が言うには)デンバー界隈の灯りで星はそう綺麗ではないとはいえ、地平線ギリギリまで星がある。そしてその辺りに彗星がある。自分がロマンティストなのか、それとも他の皆がそうではないのか、「宇宙って凄いよね〜」っていう僕の語りかけにも誰も乗って来ず、「ヒロ、先入って寝るから。あ、台所のハンバーグ、食べていいからね。あと、今日は鍵締めといてね・・・ア〜ねむ・・・」と家に入ってしまう。舌打ちしながら、ライムと皆が呼ぶダニ(今にして思えばマダニだ)が怖いので、ベンチに移動してその上に寝転ぶ。すると草が真横に見えない分、自分が大地と引き離されて宙に浮いている感覚になってくる。上下が分からなくなって、宇宙の中に何時間も漂う僕を、コヨーテの声が大地へと引き戻す。着地して起き上がると、平衡感覚がおかしくなっていて派手に転んだ。鼻水を垂れ流すぐらいに涙でグシャグシャになっているのに、その時気付いた。

あの時の感覚を思い出させてくれるのがドボ9の2楽章。特にバーンシュタインの。恐ろしい程にゆっくりで木管泣かせの演奏だ。大学オケ時代にこの曲は何度もやったけど、今では想像も付かない程に練習不熱心だったお陰で、そういった曲のシガラミを考えないで純粋に入って行ける。
ドボルジャークがアメリカ大陸から故郷を想って作られたと言われているが、それが作り話かどうかは別にしても、当時のフロンティアの夜が、あの何とも言えないラルゴを作らせたのかもしれないなと思う。

上の様な仮説をいちいち説明するのは面倒なので、「ドボルジャークはチェコの人だから、チェコ・ビーズと関連してやる気が出るんかもな」とはぐらかしておく。


さて、それで出来たのがレイジー・ブレスの新しい色だが、自分の中ではそんな東欧チックかな・・・と思いながら作ったにも関わらず、出来上がって離れてみると、「ブラジル・カラーやん!」と憤慨。
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注)上端の革を切りそろえる前の状態です。


花粉症が日に日に酷くなっていき、野鳥の声も艶やかなさえずりへと変化していっている。今日も「あれ?変わった声・・・」と思って見上げるとエナガだってビックリした。「あんたら、そんな声で鳴けんねんなあ」。

そんな時期になんだが、今、工房では、ストーブで焼く芋が流行っている。
僕は焼き芋の達人なので、僕が監修してアシスタントに焼かせる。ビーズ作業と同じだ。
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ホクホクして、なかなか美味い。灯油の匂いがたまにするのが、なお良い。
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本当はアシスタントが食べてる写真にしたかったのだけど、花粉なのか、何故か「顔が腫れているからイヤ!」と言われ僕の写真に。


昨日角度を付けたスクレイパーの30度の方を試してみた。
非常に具合が良い。これだとバクテリアの穴が出来る前ギリギリまで待たずともsoakingを完了出来る。

112209-2のgrainning完了。
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by oglala-beads | 2010-02-21 19:59

そもそもパンサーは使いやすい

花粉症というのは、意識すると症状が出るんだろうか?
今日も非常に天気がよく、午前中外仕事をしていたら、くしゃみが止まらなくなった。
恐らく去年もこんな感じだったのだろうけど、気にしてなかったんだと思う。


111509のgrainningが完了。

二本あるスクレイパーの内、市販のがメインなんだけど、もう一本は友達にもらったもので、若干刃の角度がきつい。
スクレイパーは通常、出来るだけナマクラに作る。直角よりも緩く、要は角が無いぐらいの方が良い。スクレイプは削り取るものと誤解されやすいが、実際は擦り取るものなので、刃の角度がきついと皮を傷つけてしまうからだ。
しかしもう大分スクレイプにも慣れて来て、通常のスクレイパーでは取りにくい様なグレインをナイフで削ぐ事もあるので、友人にもらった方のスクレイパーの角度を更に急なものにした。元は60度ぐらいだったのを、左半分を45、右半分を30度の刃を付けた。グラインダーをもっていないので、白鋼をひたすらヤスリで削る。

この111509の首周りの硬いグレインを60度の方で削ってみたが、なかなか具合良かった。


僕用のノートパソコンが不調。ハードディスクからカチカチ音が出て、その後、修復ソフト等を動かしたが、ネット関連にバグが出た様だ。
あまり薄いノートが好きでは無く、リクライニングして脚の付け根にポンと載せて収まりやすいG3が好きだったのだが・・・新しいのを買うお金も無いので、工房のメインコンピューターを使う事にしよう。
それにしても、メインコンピューターも壊れたらどうしようか。その時は新しいのを買わないといけないけど、どうも液晶なんかのモニターが嫌いで、頑固にブラウン管を使っているのだけど、今のMacは余程高いのじゃないと一体型だし、あのちっちゃいのは高くつくので嫌だし・・・その時は世の流れに巻かれないといけないか。


ちょっと気の毒な事件なんだけど、目撃者次第で・・・
有名な「イノシシ黒人」です。

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by oglala-beads | 2010-02-20 17:20

なめし三昧

一昨日の夜から体調を崩し、身体がエラかったので昨日は外作業を休んだ。
でも、かなり漬かってる皮が一枚あったので、今日は頑張ってgrainningをした。
以前だと絶好調の時でもgrainningをやるとヘトヘトだったから、まあ技術的に上手くなったのだろう。
それでもやっぱり、キツかった。
やっている最中、なんだか妙に毛並みが真っ黒で大きく、しかも年寄りの鹿な事に気付く。
あれ?120109Tのgrainningは終わったと思ってたけど、これが120109Tでは?
タグを確認すると、やはりそうだった。
前にgrainningをしたのは111509だったようだ。
皮がこれだけ増えると、もうナンバリングしてタグを付けても、どれがどれだか分からなくなって来る。
データーの整理を早くしないと大変だ。

120109Tは大分年寄りの鹿だった様で、若干骨粗鬆症気味。皮もかなり脆く、珍しく数カ所破いてしまった。
あまりに破れるので、最初はbacterial pittingが発生したのかと驚いたのだが、腹回り等、ちょっと強引にスクレイパーで引っ張っただけで千切れたので、元々の皮が弱い事が分かった。

原皮が弱いというと、それで作った商品は敬遠されるかもしれないが、要は適材適所だ。
例えばmedicine necklace pouchのフリンジに使うと、非常に良い味が出る。ある程度の太さを維持しておけば、強度も充分(本来は、前にも書いたことがあるけど、あの商品のフリンジは”魔に対するオトリ”であり、トカゲの尻尾なので切れやすく作るべきだ。決して本体の革ひもよりも強い革を使ってはいけない)。


タツさんから電話があって、数日中にクマが1、鹿が2、共に結構大きいのが来る事になった。
更に、その次にクマが1、鹿が5。


今年はなんか、鞣しの方がエライ事になっている。
体調も悪いし、これは今週末も猟には行けそうにない。
でも、本来はこれが理想に近い状態だ。どういうことかというと、つまり、2月の半ばに猟を終えて、後は余裕ある皮の量を鞣しておく。そうすることで、今以上に、一つ一つの商品に使う革を吟味出来る様になるから。


体調といえば、今日、外仕事中にくしゃみが止まらなくなった。
もしや花粉症・・・・?
医者には「岡居さんは痛みに強いですね!相当重度の花粉症ですよ!普通の人なら耐えられません!」と驚かれていたが、自分では今まで本当に自覚が無かった。恐らく本当に鈍いのだろう。ナイフで刺した時も「やばい!仕事にさしさわる!」と思っただけで、痛さは感じなかったなあ。
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by oglala-beads | 2010-02-19 21:09

犯人は熊です

ツキノワグマの毛は、ちょっと縮れていて真っ黒で、ぱっと見では陰毛と区別がつかない。
時々、熊の毛皮の上で商品写真を撮ったりしているから、もしかしたら、商品に熊の毛がついていることもあるかも・・・と昨日、猟隊の後輩と話をしていて気がついた。
細心の注意をはらっているので無いとは思いますが、もしも黒い縮れ毛がついて商品が届く事があっても(特にモカシン)、そういうことですので・・・


兵庫での最大級の鹿が、水上での中ぐらいという話なのだけど、信じない人も居ると思うので、ここに証拠写真を(ちなみに写っているのが師匠のタツさんで、身長は180cm越えていたと思う)。
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自分で山を育てて、そこに来る鹿を獲るというのが理想なのだけど、この写真を見て、それとは別にハンターとして、いつかこんな化物と勝負してみたいと思った。
追いつめられた鹿はイノシシ以上に怖いという話はよく聞くし、これだけでかいと危険だと思うのだけど、イノシシと違って怖いとは思わない。勿論注意しなきゃとは思うが。イノシシは大きいのを見ても獲りたいとも思わない。
やっぱりイノシシを獲りたくてハンターになったのでは無いから、最初から勝負を考えてない分、怖いんだろうなと思う。

北海道のエゾジカだと更に大きいらしいのだけど、そういう大きいのがゴロゴロしている場所で、車で走って見つけて、遠距離から撃つというスタイルには、この場合興味がない。
これだけ大きくなるには、相当に用心深かったのだろうし、山の深さも想像出来る。そういう場所の、こういう化物との知恵比べに、いつか勝ってみたい。


久々に温かな日和だったので、庭で自分で頭にバリカンをあてる。横でコロが、自分のオモチャのボールを抱いて、幸せそうに寝ている。
その横には鹿の頭蓋骨。簡易椅子の上にあるのはタヌキとアライグマの頭蓋骨だったりする。
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by oglala-beads | 2010-02-18 14:48

なめしの講習

猟隊の後輩M君が来工房。
大物猟での初獲物を鞣したいとの事。

彼には以前、ヌートリアの毛皮でfleshingを教えた事があり、fleshing自体は今回が二回目。
一歳のメスという事で作業もやりやすいだろう。記念の毛皮を自分で鞣すというのも良いもんだ。
ただ、今まで教えた人で、最後までやり遂げたのはアシスタントだけ。M君には是非頑張ってもらいたい。

僕が欠席した際に獲れた大鹿の皮をとっておいて持って来てくれたので、それで見本のfleshingをして見せて自分のをやってもらうことにした。
僕の場合、あんまり周りでヤイヤイ教えられると萎縮して出来なくなるので、そういう教え方をしている。
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ところが、その大鹿がすごい難物で、先日獲ったあの鹿ほどでは無かったものの、非常に手こずった。平均15分で出来るfleshingに1時間近くかかったのではないだろうか。
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ようやく終わらせて選手交代。M君はこの日の為に自分でスクレイパーを作って来ていた。気合い充分である。(写真で使用しているのは僕のスクレイパー)
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まあ僕がやっている皮が巨大でM君のが一歳の鹿のせいもあるのだけど、僕が「皮と闘っている」という感じがあるのに対して、M君の場合、ジャイアンがノビタを・・・というかドラ猫がネズミをいたぶっている様な風情で迫力がある。
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彼ぐらいだったらイノシシに突っ込まれても多少は平気かもしれない。
軽量級の僕は吹っ飛ばされるだろうから、やはりイノシシ狩りの際は黄色いヘルメットで入った方が良いかもしれない。

ほら、こんな感じで突っ込んで来る。

この逃げ道の真ん中に立っていたハンターさん、よく避けれたな・・・と感心する。
何頭か倒れているけど、避けながら撃ったのだろうか?跳弾を考えると通常は他の人がこの距離で撃たないと思うから。

30分ほどで無事M君fleshing終了。今までのレコード・ロウはアシスタントの1時間半だったので最高記録。
アシスタントのは130cm近い大物だった事を差し引いても、たいしたものだ。

M君のスクレイプ中、ガリガリ音がしていたのでもしやと思ったが、やはり脱毛していた。
以前から、なんとなく気になっていたのだけど、どうも死ぬ寸前にストレスのかかった若い牝鹿は、死んだ瞬間から脱毛が始まる傾向がある気がする。今回ので「そうなのかもしれんなあ・・・」という思いが深くなった。
割合広範囲の脱毛なので毛皮にするには痛いのだが、かといってこの皮は、革にするには余程の熟練技術が必要。初めての人がやると、穴だらけになって恐らく最後まで出来ないだろう。上手く仕上げられれば良い革になる皮だが。
「記念品」ということなので、とにかく脱毛を止めるために塩漬けを指示。それである程度の脱毛が止まれば、記念の飾りとしては、それでも充分良い毛皮になるだろう。

僕がやった大鹿だが、何せ迫力があった。
「群馬の鹿の中型ぐらいはあるかな・・・?ともかく前獲った鹿よりは大きいな。兵庫の新記録だ」と思いながらfleshingを終えて計測したら、意外なことに前獲った鹿と同じか、むしろ若干小さい位だった。でも、作業中のイメージでは明らかに一回り大きく感じたのだが。
前獲った鹿も太かったが、それ以上に横幅の大きな鹿なのだろうか。

それにしても全身真っ黒な鹿で、腹まで完全に黒だった。更に通常首の所だけしか生えていないタテガミが、尻尾の所まで一直線に続いていた。まるで何らかの神獣の様相を呈している。
この時期のオスなのに何故か角が無くなっていたらしいのだが、角がある状態でこれが走っている様は、まさに主だったろう。
うちの猟隊1のスゴ腕のハンターが3発入れても仕留めきれなかったらしい。

まあ、何はともあれお疲れさま。
M君、皮置いといてくれて有難う。心づかいが嬉しいよ。
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by oglala-beads | 2010-02-17 15:57