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今週のトピックス



OGLALA-WEB SITEにはOGLALA PRESSという項目を設けています。
現在は制作中になっておりますが、今日の日記の様に、OGLALAの最新ニュースや納品スケジュール、スペシャルオーダーの制作状況等をお知らせしてゆければと考えています。
また、僕が尊敬したり感銘を受けた人等のインタビュー等も予定しております。

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今季大好評だったビーズTシャツ。色違い等、一切やらない予定でしたが、やらないと許してくれなさそうな状況になってきました。というより、本当は自分自身が「赤」が欲しいだけとも言いますが。
まだ確定ではありませんが、やるとしたら、7月中の納品は、先着順で100着限定。土台は赤でメーカーは前と同じくグリマー。
土台色、プリント色は今から変更の可能性大ありです。
詳細決まり次第、お知らせいたします。

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初秋に高知のWHOLさん主催、講師が僕で、インディアン・ビーズのワークショップを開催予定です。聞く所では既に参加希望者がかなり集まっているそうです。詳細決まり次第お知らせいたします。

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僕が鞣した革を使った商品に関して、通常のタグとは別に「OGLALA BRAIN-TAN」タグを付ける事になりました。
このタグの裏面には、その商品に使用した鹿の認識番号が記載されています。
今はまだ準備中ですが、OGLALA-WEBに僕が鞣した革の認識番号の一覧を載せる予定ですので、お買い上げ頂いた商品に使われている鹿の革が、いつ、どこで獲れた鹿で、どんな風に鞣されたものなのかが一目で分かる様にする予定です。
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新規取扱い店舗の大阪のNUU-さん(天王寺と難波)。商品構成がだいぶ固まってきました。かなり広く分厚いものになりそうです。関西の方、楽しみにしていて下さい。来月以降、順次納品を開始する予定です。
先日もオーナーの方に自宅工房までお越しいただきましたが、本当に好きだというのがヒシヒシと伝わって来ました。制作者冥利に尽きます。

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少し前の作業日誌で紹介した、GEORGE(Grand-Ma's Pouch)。そのGEORGE抜きのポーチが妙に人気です。正規のラインナップには載せる予定は無いですが、折角なのでしばらく、僕が飽きるまでオーダーを受け付けております。良い具合の革が無くなったら終わりなので、ご希望の方はお早めに、取扱い店またはOGLALAまで。
GEORGE自体も、自分が引き取りたいと希望される方が数人いらっしゃいましたが、あれに関してはどうするか、もう少し考えさせて下さい。
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猟をするためには、おおざっぱに言うと、2つの講習を受けて、2つの学科試験と2つの実技試験に合格し、3つほどの調査に受からなければならないようです。
将来の防犯上、ハッキリした単語が書けませんが、要は火薬で弾を発射する、あの道具の所持許可が大変みたいです。特に去年末のあの事件以来、非常に厳しくなった様です。
先日、管轄の警察署に一つ目の審査を受けに行き、無事に一つ目の学科試験への切符を手にしましたが、最近はほとんどの人をこの審査で門前払いにして、学科試験を受けさせないとのことでした。
正直なところを言うと、試験上でも経済的にも、更には防犯上でも不安だらけなのですが、幸いなことに、励まして下さったり、快くアドバイスを下さったり協力して下さる方々、協力的な担当巡査部長、そして何より、事故等を心配しながらも、少なくとも僕の前では笑顔で応援してくれている配偶者と、人に恵まれている事が、なによりも心強いです。多くの方に応援して頂いているのですから、試験を楽しみながら、全力でぶつかってこようと思います。

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FUNNYのメンズ館への納品がそろそろです。今回はコラボのブレス2色。各2サイズ。指輪をいくつかと、ペヨーテ・ジッポーの新バージョン(改良版。近く作業日誌に掲載予定)。そしてビーズを施したターキーの羽根飾りです。

納品の予定等については、今後もブログかOGLALA-WEBにて随時お知らせしてゆく予定です。

以降の納品スケジュールですが、
LITTLE WINGS(盛岡)、
FUNNY IMP、イクスピアリ客注及びイクスピアリ店頭用モカシンへと続き、
NEW DEAL(新潟)、
WHOL(高知)、
Country store 501(兵庫)が来つつ、
その間にONE BLOODの在庫をちょっといじって、引き継ぎのNALU(大阪)に順次入れる、
というスケジュールを予定しています。
また、平行して下のアナグマの爪等や、新店舗の商品制作も予定しております。

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今年も公園局払い下げのアナグマの爪が入って来ています。
今年は、今までとは違った雰囲気のネックレスを制作して、夏中にオーダー頂いた全店舗に入れようと思います。

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NALUの谷井さんのリクエストで、タツさんから譲ってもらったツキノワグマの爪のネックレスに近々とりかかれたらと考えています。これは数本しかありませんので、興味ある方は早い目にNALUさんに連絡しておいた方が良いかもしれません(もしかすると既に買う方は決まっているかもしれませんので、その節はご容赦を)。

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全ラインナップの再見直しをそろそろ始めます。来春ぐらいに発表していければと考えていますが、面白いものが出来たら、先にブログでお披露目も考えていますのでお楽しみに。

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一点ものの商品にも力を入れて行く予定です。こちらはOGLALA-WEBの方で順次発表していきます。

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あちらこちらで雀が初心者飛行講習をしているのに出くわす。大人雀が子供雀を引き連れて、集団で遠足みたいに引率している様は心が和むが、車が来るとドキドキする。心臓に悪い。
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by oglala-beads | 2008-06-28 23:35

吉井さん宅へ

今週のトピックス

・ウェブサイトが段々形になってきています。これはパソコンアレルギーがあったアシスタントが、簡単作成ツールを使わず、ドリームウィーバーというプロが使っているソフトを泣きながら覚えてやっとここまで漕ぎ着けた・・・という彼女の涙の結晶です。
僕としては、デザイン的に、泥臭くて見やすいモノにしたいので、どんどん変わって行くと思いますが、まあ良かったらブックマークしてやって下さい。ブログへもウェブからだったらとても行きやすいです。
http://oglala-japan.com/

・現在納期ですが、先日まで実質3ヶ月でお知らせしておりましたが、今週より4ヶ月になります。新規店舗数件の初回納品分が入るので、来月よりのオーダーに関しては半年後になる見込みです。

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「吉井さん宅へ」

(今回は非常に長文です。)

マムシ狩り遠征の第一回に行ってきた。神戸でも昔はマムシをよく見たのだが、どういうわけか最近は滅多に見なくなった。もちろん探せばいくらでもいるのだろうけど、以前程、例えば近所の用水路に確実に、ということは無くなった様に思う。もともと数が少ないものを獲ってしまう事もないだろう。どこかで異常発生しているという情報でも入れば、喜んで飛んで行くのだが。

少し前に群馬からタツさんが来た時に、兵庫県中部の和田山で猟師の活動されている吉井あゆみさんに一緒に会いに行って、御厚意で吉井さんの猟犬を連れて現地の山に入らせてもらった事があった。
その際に沢沿いの林道で吉井さんが、
「この林道、夏になると車で無いと上がれないのよ」とおっしゃった。
「あ、マムシですか?」
林道沿いには1メートルぐらいの高さに石積みがしてあって、いかにも出そうな条件だ。
「そうそう。もう、数十メートルっていう範囲にゴロゴロと・・・・」
「それはすごい!圧巻だろうな・・・。それぐらいの時期にマムシ獲りに来ていいですか?」
という話をしていた。

今週、猟以外にも幾多の活動をされている、多忙な吉井さんに、無理を言って時間を作って頂き、いよいよマムシ狩りに行ってきた。
吉井さんと是非お会いしたいと以前から言っていた配偶者に、
「今回は危険だから」
と何度も言ったのだが、
「車で待ってるから」
と言って聞かないので、配偶者とコロも連れて行く事にした。

吉井さんの家の近くの道の駅で待ち合わせ、車で少し走った定食屋に入る。ここは平日はワンコイン定食というのがあるそうで、500円で結構良いメニューなのだそう。普段は旅館も営んでおられるようで、建物自体の造りも、良い木材を使ったしっかりとしたものだった。
配偶者と吉井さんはカツとじ定食、僕は前の晩もトンカツだったにも関わらず、トンカツ定食を頼んだ。家庭料理といった感じでなかなかのものだった。
定食屋で、神戸から和田山までのルートに関して話をしていると、隣の席のオジサンが普通に会話に入ってきて色々と教えてくれた。吉井さんが言うには、この界隈でも、この村はどうしたわけか閉鎖的ではないのだそうだ。店を出た後に出会った電動カートの方もコロに話しかけていた。

「いいですね。この界隈」
「うん。そうでしょう。あ、そうだ。販売してる家は無いと思うけど、貸したいって言ってる人は居たと思うよ。ただね・・・この村には猟師が居ないから、解体とかそういうのに抵抗もあるかもしれない」
「ああ、そうなんですね。でも、閉鎖的でなく、しかも陽の当たりが良くて、ここは本当、魅力的ですね。大きな町からも近いし、神戸や姫路にも行きやすい」
「気に入りました?」
「ええ、和田山って9号線沿いしか知らなかったせいもあるんだろうけど、白茶けた空気のイメージがあったんです。でもここの空気はいいなあ。青というか、少し黄色が混ざってて、緑に近いか。・・・実はね、僕たち、和田山にちょっとした因縁があって、住むとなると相当な覚悟が要ると思うのでどうなるか分からないのですが、もし借家の話でも聞いたら教えて頂けませんか?」
「わかりました。・・・あ、そうだ、アイスクリーム食べません?近くにね、ジャージー牛を飼っていて、自分のところで搾乳してアイスクリームを作ってる店があるのよ」
「食べた〜い」
配偶者とコロが一斉に叫んだ様だ。

田舎道というか、田んぼの中を走っていって、ちょっと農村の集落に入る様な道を曲がると、瀟酒な建物が見えて来る。場所的にそぐわない感じがするのだが、駐車場に車を停めて回りを見渡してみると、違和感が全くない。ちょっと他の集落とは違った趣きを持っている。
「う〜ん、それは多分、ここから離れる人が少ないからじゃないかな。ずっと何世帯にも渡って住んでるから、建て替えをしていて、新しい普請が多いから」

平日だというのに、駐車場には結構入れ替わりで車が数台停まって来る。
「土日なんて、外までずらっと並ぶのよ」

おすすめのジェラートを食べてみる。ミルクの味が良く分かるものを頼んだ。
普通ミルク系のジェラートというと、甘過ぎて駄目な事が多いのだけど、ここのは甘さとサッパリ感が絶妙だった。僕達の次にも若いカップルが来ていたが、恐らく和田山からわざわざ来ているのだろう。それも納得出来る味だ。
配偶者は狂喜乱舞に近く、実家へのお土産にチーズケーキを買い込み、
「吉井さん、ここって、通販出来ませんか!?」
と、かなり興奮していた。

店から出てコロにもアイスを食べさせてあげる。彼はアイスが大好物だ。
「犬って、みんなアイスが好きよね〜」
「あ、そうだ。吉井さんは猟犬飼ってらっしゃるんですよね。どれぐらいの人数・・・というか頭数居るんですか」
「え〜っとね、災害救助犬のブリーディングなんかもしてるのね。だからそっちも入れたら・・・数十匹いるかな」
「それはすごいですね」
「私、もともとは大阪の豊中に住んでた都会っ子なのよ。動物を遠慮なく沢山飼いたくて、探しに探してここを見付けたの」
「ああ、そうだったんですね。猟を中心としてでは無かったんですね」
「じゃあ、次は家に行きましょうか」
「あ、よろしくお願いします」


僕が吉井さんを知ったのは、NHKの、獣害を特集した番組だった。夜にタツさんから「ヒロさん、面白い番組やってるよ」と教えてもらって見たのだ。

兵庫県は獣害の対策としては割合先進的な取り組みをしている様で、野生動物保護管理センターという野生動物と人との共生を探る施設まで設立されたし、猿を追う為のサルポイ犬等も活動している。吉井さんの話では、今後熊ポイ犬も出来るそうだ。
そういった関係で兵庫県での事例が沢山紹介されていて、その中で吉井さんが、その番組の中でキーパーソンというか、非常に重要な役割で紹介されていた。時間にしては数分だったのだが、単に殺すのが趣味といったハンターとは一線を画し、生態系の頂点として食物連鎖を司る、本物の猟師の象徴として、特にその精神性をクローズアップして紹介されていた。
90分程もある番組だったように記憶しているが、その中で特に吉井さんが紹介されていた場面は強烈な印象を残し、言い方をかえれば、吉井さんが出ていなければ、単なる獣害と、それに対する対策について語られた番組でしか無かった。いや、申し訳ないが、言い過ぎとは思わない。吉井さんが出ていた事で、狩猟の精神性というところにまで踏み込んで、狩る事が生態系のために必要で、綺麗事だけではかえって自然を破滅させてしまうという印象を、視聴者に深く残すことに成功していた様に思う。

番組後、タツさんの第一感想はやはり、
「なんだ、群馬あんまり出てなかったなあ。ヒロさん、ごめんね」
だったのだけど(笑)、そのあとはやはり吉井さんの話で持ち切りになった。

タツさんの話では、吉井さんはそのスジでは有名な方で、狩猟界という雑誌でも頻繁にお名前を見る事があるし、執筆もされているのだそうで、名前だけはよく知っていたのだそうだ。

その後、鹿の有効活用に関するシンポジウムが神戸で開かれた際、丹波姫もみじの柳川瀬さんに誘われて、その後の親睦会に参加させて頂いた時、ニホンジカの鞣しに関して数人の方が興味を持たれて話を聞きに来られた。その中の一人が吉井さんだった。
名刺を交換して、お互いにミクシをやっていたこともあり、その後はネット上で色々と相談に乗ってもらったりして連絡をとっていた。

そして今年、タツさんが神戸に来るという事で、皆で会う事が出来た。
吉井さんからしても、熊と対峙し、兵庫よりも何倍も過酷な世界で、東北のマタギにも勝るとも劣らない、命の扱いに関する精神性を有する、真の水上の若きハンターには大きな興味があった様だ。

タツさんがその際に幾度も言っていたのだが、
「それにしても不思議な縁だ。てか、縁ってすごいですよね〜」
本当、その通りだと思う。


吉井さんの家はアイスクリーム屋から、そう遠くない距離だった。若干界隈の民家から離れているので確かに犬の鳴き声もあまり気にならないだろう。
「いやあ、でもね、それでもやっぱり静かな夜とか、気になりますよ」
との事なのだが。

車を停めて敷地に入ると、左側に犬舎が並んでいて、各一区切りのスペースに、コロとは全然違う、筋骨たくましくダイエットされ、アゴの筋肉が発達した猟犬達が8匹ほどか(これは今原稿を書いていて、僕は何匹ぐらいだったか全然思い出せなかったのだけど、配偶者が「手前から何犬、次は何犬」と、ほぼすべて覚えていて驚いた。タツさんが「由紀さんは猟師の才能ある」とよく言ってるのだけど、それは確かかもしれない)。「狩人と犬、最後の旅」のノーマンウィンターの家の前みたいで、かなり嬉しかった。ただ、猟犬は正直かなり恐ろしかった。特に一番奥に居た「イチゴウ(?)」は”おまえ、よけいな事しやがったら、その喉笛を噛み切ってやるぞ”と言ってる様で、吉井さんが家に入って、僕だけで対峙したときは、かなりひるんでしまった。・・・勝てる自信、まったく無しです。

吉井さんの家の前には、その他、豚(ミニブタと言われて飼ったのだそうだが、結構大きかった)、ポーニー、鶏、猫などが居たが、そういう家にありがちな荒廃した感じが無い。知り合いのアメリカの狩猟家達の家の感じにとてもよく似ていた。

家には土間があって、猟師仲間が作ってくれたという薪ストーブがある。かなり広い土間で、その一角にはコンクリがすり鉢状になった場所があり、中央に排水口がある。
「ここでいつも解体されてるんですか?」
「今まではそうだったんだけど、これからは外に今作ってるスペースになるかな」

吉井さんはNPO法人の資格を取得されていて、猟師仲間が獲った鹿等の肉を、出来るだけ一般の人の口に入る様に価格を下げて販売する活動を始めようとされている。外のスペースというのは、その場所の事だ。実際に見せて頂いたが、サッシ等を大工さんに頼んで、あとは自分達でなんとか作っていこうという状態で、まだまだかかりそうだ。
吉井さんの活動に興味をもたれた方で、お時間がある方、協力してもらえると喜ばれるのではないかと思います。僕もそういったことが好きなので、家さえ近ければ・・・と思ってしまう。
また狩猟とかでこちらを訪ねた際には、是非協力させて頂けたら・・・と思います。


さて、家で一服入れて、いよいよマムシの出没スポットへ。

基本的に前に3人で行った林道沿いの沢がある集落を回った。
最初は畑沿いを走る水路の上流で、鹿ネットで区切られている林を探索した。
マムシの生臭い臭いはしないものの、「ああ、いそうだな」という気配がぷんぷんする。
道幅が1メートルを少し越す程で狭いので、横からいきなり飛んで来られたら、ちょっと危ない。
また、地面自体がマムシの保護色をとけ込ましてしまう様な状態に、杉の枯れ葉や枯れ枝等が散乱しているので、緊張感は高かった。


僕は小学生の頃は毎日外で生き物を追いかけていた。
5年生の頃、ヒキガエルに興味を持って、毎日自転車で20分の距離の山の林の中にある用水路に通っていた。
その際、ヒキガエルよりはマムシに会う事の方が多かったものだ。
怖さを知らないということは恐ろしいもので、当時は素手で捕まえて、振り回して遊んでいた。友達同士でマムシを捕まえて、戦争ごっこといって、投げ合っていた事もあった。

さすがに今はマムシの怖さを知っているので、準備は万端にしておいた。
服装はもちろん、獲ってからの準備も万端にした。

当日の服装は、15オンスほどある生地を二枚以上重ねて作られているカーゴパンツに、薄い靴下と作業靴用の分厚い靴下を重ねて履いた上にミツウマの長靴。上はTシャツにネルシャツ。雨を想定してL.L.BEANのストームチェイサーの黄色を持参した。それにウィンチェスターのオイルキャップを被る。手袋は日出手袋工業の細密作業軍手の上に、突き刺しに強いラバー手袋。
マムシの動きを封じ込める為の棒は、家の近くで切り出して、先端をササラ状に割った竹。首を落とす為の鉈は、猟をするために最近買った剣鉈と、先の尖っていない鉈のうち、現場を見てどちらかを使う。一応、細かい動きが出来る様に刃渡り10センチほどで、カミソリの様にキンキンに研ぎ上げたナイフをベルトにつける。

また、ここがインディアン関係者なのだが、山から何かを持ってかえる時のために、ポケットにはタバコの葉を忍ばせた。
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ぱっと見、そうは見えないにしても、重装備の僕に対して、吉井さんは長靴こそ履いているものの軽装でちょっと恥ずかしくなる。そういえばタツさんも、ちょっと山に入る時はサンダルだって言ってた。まあさすがにマムシ獲りの時はサンダルでは無いだろうけど。

マムシが確かに居そうな気配があるのだけど、湿度と気温が上がり切っていない様で、結果的にマムシを見付ける事は出来なかった。その後も前に行った沢を上がってみたのだが、発見出来ず。
折角マムシ笛を作って呼び寄せようと思っていたのに、間抜けなことに、一番肝心なマムシ笛を持ってくるのを忘れてしまっていた。

まあ、リベンジせよとの事なのだろう。楽しみは長い方がいい。
それに、今回は実際に獲ることよりも重要なものを手に入れられたのだ。
それは、自分が狩人になるための第一歩とでもいえば良いのか。

今回のマムシとりの前夜、準備を整えて風呂に入っている時、ふと「俺は何故、マムシを殺すんだろう?」という疑問が湧き上がってきた。マムシの粉なら、自分で手を下さずとも購入する事も出来るし、その伝手を頼ると、おそらく皮も手に入るのではなかろうか。それでも自分で狩るのは何故?
そんなことを疑問に感じ出して、気が重くなってきた。

こちらは万全の準備をして彼らのフィールドに侵入する。そして一方的に殺戮を繰り広げる・・・・一方的?いや、それは違うな。彼らだって黙って殺される訳ではない。むしろ油断をすると、こちらが命を落とす事だって、あり得る。
そうだ、これは、こちらから仕掛けるものではあるが、命がけの戦いだ。命のやり取りを明日はマムシとするのだ。俺は必要だからマムシを殺して、皮をなめして身を薬にする。マムシは生存をかけて侵入者を倒しにくる。

異様に心が高揚してゆくのを感じた。「血」というのか、自分の中の本能に火がついたのか、熱いものが膨らんでゆくのを感じた。

風呂から上がり、タオルで身体を拭きながら、今後もう、自分が他の生き物の命を奪う事を、下手に正当化したり、その理由を探すのをやめようと思った。
理屈以上のものがあって、自分は今、狩人になろうとしている。

当日、車に乗り込んで出発する自分の勢いに、昨シーズン参加させていただいた水上の初猟の際の、地元のハンター達の鬼神の様な勢いを思い出さずにはいられず、密かに苦笑してしまった。この時点でもう、自分は獲れた獲れなかったに関係なく、大切な一歩を手にしたのだと分かっていた。


タツさんにしても、日記で狩猟関係の事が続くと、嫌な顔をする人も多いと言っていた。ただ、色々な考えをする人がいるから、あえてそういう人に反論をしようとは思わないと言っていた。分かってもらう必要は無いと。
しかし、それでもタツさんが一生懸命自分の経験をブログ等にしたためてくれるのは、やはり分かって欲しいからなのだと思う。そして、それはどう考えても人から理解出来ない事ではなく、ちょっと考えたら皆が理解出来る事だから、余計なのだと思う。

先日、タツさんから夜に、
「ヒロさん、雀の雛が温泉の横に落ちてて、濡れてるんだけど、どうしよう?」
とかなり慌てて電話があった。
「水のかからない所に置いてほっとけ」
というのが僕の最初の答えだったのだけど、タツさんがなんとかして助けたいと強く思っていた様だったので、
「まず乾かして、身体が冷えない様に保温して下さい。そして明日の朝、多分雛のいた辺りで親鳥が鳴いていると思うので、返してやって下さい。今は巣立ちの練習中なので落ちる事はよくあるんです」
とアドバイスしたことがあった。
結局次の朝、無事に親鳥の元に帰せたらしいんだけど、その時にタツさんが、
「ね、普段は命を奪う側なんだけど」
と言った。
その時、近くに居たら、タツさんにハイタッチしてにっこり笑いたかった。

今回も吉井さんが、
「命に関して考える授業なんかもしてるんだけどね。よくあるのが、生き物の命を奪うのはかわいそうっていうこと。そんな時に”でもね、そういって批判するのは、とっても卑怯なことなんだよ。だれかに殺してもらって、それを食べているんでしょう?あなたは誰かに罪を押し付けているんだよ”って言うの。パックになって売られている肉の姿からは命が想像しにくいから」
と仰っていた。

自分はそこから革の鞣しをスタートした。ウジがわいたり、臭いがしたり、血や肉を見たり。そういった仕事は絶対嫌だと思った。でも、そういう汚い仕事を人にやらせて、一番綺麗なところだけ得ようとしている。
そんな自分に気付いた時から、鞣しをせずにはいられなかった。そしてそれが出来る様になったものの、タツさんにずっと「次」を突きつけられていた。言葉にはしていないものの、そう、
「ヒロさん、まだ、きれいごとで済ましてることがあるよ」と。

タツさんがそれを匂わせるだけではっきりとは言わなかったのは、きっともう既に僕が気付いているし、遅かれ早かれ、僕が覚悟を決める事が分かっていたからだと思う。


今、自分には覚悟がある。それが「鞣しを自分でやる!」と決めた時と同じもので、揺るがないのも自分で分かっている。その覚悟、それを今回手に入れる事が出来たのだ。

また、実はこれが非常に大きかったのだが、吉井さんに色々と実際の狩りの部分、つまり「神戸に住んでいて狩りをおこなうことが可能か」という部分について色々とアドバイスを頂き、問題をすべて解決することが出来た。

マムシはもうすこし不快指数が上がってからまたリベンジしたいと思う。


帰り際、少し寄り道をして「糸井の大カツラ」という樹齢2000年の巨木を見に行った。
あまりにすごすぎて、なかなか直視出来ないぐらいに神々しい木だった。
しかし、どこか人懐っこいというか、寂しがりやさんの木の様な感じがして、
「また来ますので」
と約束して帰ってきた。
約束は果たさなければ。


最後に吉井さんの家にもう一度寄る前、ピアノのおけいこが終わる時間のおじょうさんを迎えに行く。
驚く程礼儀正しいおじょうさんで、しかも僕が「ん〜、これなんだろう?トビかな?クマタカにしてはバレルが不鮮明だけど・・・」と悩んでいた羽根を、見るなり「あ、これ、トビ」と有無を言わさなかった。素晴らしい。またしても尊敬出来る人の年齢層が、しかも今回は一気に広がってしまった。
小学生の女の子に山の事を色々と教わる。彼らの好奇心と注意力は凄い。絶対に面白いと思う。


家に住み着いているという白蛇の抜け殻と鹿肉のブロックをお土産に頂いて恐縮する。鹿肉はジャーキーにしたり、シチューにすることにした。蛇の抜け殻はタンパク質なので、なんとか壊さない様に鞣し剤を入れる方法を考えようと思う。


今回の事に関しては、配偶者(アシスタント)もアシスタント日記に書いていますので、良ければ見に行って下さい。
アシスタント日記へは、ホームページのトップからブログに進んで、アシスタント日記のバナーをクリックして下さい。
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by oglala-beads | 2008-06-22 16:28 | 狩猟関連

6月の工房

いつの間にか、完成しているストック革が無くなってしまった。慌てて何枚かのソフトニングにかかる。
晴耕雨読ではないが、晴れたら鞣しというペースなので、なかなか進まない。こういう時は、自分の頭の中に天気図を作り、前の日の空模様を眺め、空気を感じて二日後までの天気を読んで段取りを組む。レース鳩を飼っていたので、小学生の時には既に天気図が書けていたし、天気も読めていた。

鞣しの際、虫除けジェルが手放せなくなった。
夕方など、雲霞のごとく蚊がまわりを飛んでいる。

工房で仕事をしていても、耳は外の音を拾っている。おばさんの立ち話、野良猫の声、車の音、野鳥の鳴き声、犬の声。
耳で触れる世界は、目で触れる世界より情報量が多い。だから普段は出来るだけ音楽はかけないし、僕の場合は歩くときや車に乗っている時には怖くて音楽がかけられない。そのお陰か、免許を取得して20年、事故も無く来ている。

ヒヨドリの雛が次第に大きくなっていっているのを耳で追っている。
1週間程前、親鳥が雛を必死で呼ぶ声が間断なかった。巣立ちの時期なのだ。それが数日後、親鳥達が界隈を、危険なものは無いか、しきりと、そして徹底的に調べ回っていた。雨樋の中まで入っていって調べ上げていた。さらに数日後、親鳥達が雛に飛ぶ方向を教える必死の叫び声が聞こえた。地面や雨樋の辺りから雛が親鳥を呼ぶ叫びも聞こえた。その雛達も、ここにきて随分と飛べる様になった様だ。親とは明らかに違う短めの鳴き声だが、ヒヨドリらしい鳴き声になった。
ビーズ作業中、少し上で雛の鳴き声がしたので仰ぎ見ると、まだ随分と小さくてみすぼらしいヒヨドリが電線に二羽とまっていた。僕が勝手に「一郎、次郎」と名付けていた兄弟だが、姿を見たのは初めてだ。一郎の声は次郎の声よりも張りがあるのだが、実際に姿も一郎の方が大きかった。数声鳴くと、親鳥が一郎の横にやってきて、仲良く飛び立っていった。すこし遅れて、次郎もついていった。

自分で出歩けるようになってきた野良猫の子供が、道路を渡る冒険にしょっちゅう出て来る。その度に親猫の様にヒヤヒヤしている。ヒーヒー鳴きながらヨチヨチと。6月は落ち着かない季節だ。

5〜6月頃、ラコタの野生保護区ではバッファロー達が子供を連れて、大きく群れていた。
知り合いのバッファロー牧場主、メリバルさんのところでは伝説の白い子牛が生まれたことがあった。それで訪ねる人も多かった様だが、その活況も直ぐについえて、かえって金に困っていた様に思う。今頃どうしているのだろうか。巨大なバッファロー達が、メリバルさんになついて身体をこすりつけていたのが思い出される。
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by oglala-beads | 2008-06-14 23:06

お知らせ

今週はお知らせをいくつか。

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営業時間の夏時間への変更のお知らせ

出来るだけ自然光を使った作業をしているため、営業時間を午前7時から午後7時に、当分の間変更いたします。作業所は自宅を兼ねており、電話も兼用なので、7時以降のご連絡は申し訳ありませんが、急用(オーダーメイドの際の確認等)を除き、メールでお願いします。

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旧 ONE BLOODのお客様へ。

先週の雑記でも触れた様に、大阪・南船場のONE BLOODが10年の歴史に幕を下ろしました。ONE BLOODを通してOGLALA商品をお求め頂いてらしゃったお客様には、これまでのご愛顧を厚くお礼申し上げます。
さて、今後の大阪での取扱いですが、ちょっとややこしいのですが、以下の通りになりますのでご報告申し上げます。今後とも変わらぬご愛顧を頂けます様、よろしくお願い申し上げます。

・ONE BLOODに在庫していた商品に関して
    鶴橋と心斎橋のNALUさんが引き継ぐ予定です。

・今後の大阪界隈での取扱い店舗
   FUNNY IMP店・・・コラボレート・モカシン等、コラボ商品が中心
   FUNNY メンズ館店・・・メンズ中心で、OGLALA商品及び別注、コラボ等を展開
   FUNNY 西宮北口(店名等未定)・・・西宮スタジアム跡地出店予定。レディース中心(?)

   NALU・・・鶴橋及び心斎橋。別注アイテムが中心
   NUU(新規取扱い店舗)・・・天王寺。レディース中心

   OGLALA・・・直接オーダーメイドを依頼したいお客様のみ。予約後来店。

・専門的なお客様への対応
ONE BLOODでお買い上げ頂いていたお客様のうち、専門的な知識等をお求めのお客様のみ、OGLALAが直接対応いたします。直接お越し頂くか(要予約)、電話またはメールでのご注文を承ります。ただし、基本的にオーダーメイドのみになります。
*注:一般のお客様への通販でのオーダーメイドには対応いたしておりません。取扱店を通して頂くか、直接OGLALAへお越しいただいての対応です。

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新規取扱店

大阪・天王寺のレディース衣料のセレクトショップ、NUUでの取扱いが決まりました。
ここ最近、自分自身が欲しいものばかり作ってきたため、レディースのラインが弱くなっているのを自覚していたので、新たなレディースラインを構築するための舞台としておおいに期待しております。
大阪は今まで新規の引き合いがあっても断り続けてきたのですが、ONE BLOODの閉店が決まった翌日に照会があり、他ともぶつからない貴重なレディースであり、更に一番重要な事に、オーナーを筆頭に店の方がOGLALA商品に大きな熱意を持って下さっている事がヒシヒシと伝わってきたので、お取引きをお願いすることになりました。

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FUNNY新店舗

阪急西宮北口駅前の西宮スタジアム跡の巨大施設内にFUNNYさんが入店される様です。OGLALA商品も取扱い頂ける予定です。メンズ館店で新たな切り口で展開した様に、独自の展開を考えて頂いております。レディースに重点を置いた展開が予想されます。

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ONE BLOODの商品の引き継ぎ

上でお知らせいたしました様に、ONE BLOODの在庫商品は、NALUさんが引き継ぐ見込みです。商品の中には長期在庫になっている商品もあると思うので、一度全てに僕が手を入れて、例えばスモークをかけ直したり、ものによってはフリンジ等の装飾を取り替えたりと、すべての商品にもう一度命を吹き込み直して店頭へ送り出したいと考えております。お楽しみに。

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Tシャツの最終出荷について

今週、長らくお待たせいたしておりましたTシャツの、最終出荷をいたします。
これはプリントがずれていた為、すり直しをお願いしていたものです。今回の印刷の版は通常のものよりもかなり大きく、特別な仕様になったため、特に大きなサイズのプリントは非常に難しいらしく、ずれが許容範囲を超えていたため、納期が大きくずれ込んでしまいました。それを見越した上で日程を考慮する必要があったと反省しております。お待たせいたしましたお客様、取扱店様には、ご迷惑をおかけいたしまして、誠に申し訳ありませんでした。

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FUNNY阪急メンズ館への納品

品切れしておりましたFUNNYメンズ館への商品ですが、週初めに納品予定です。恐らく今週末には店頭にならぶかと思われます。大好評だったコラボレーション・ブレスの赤/クリア・グレーも、太さがS、Lと選択肢を拡げました。
メンズ館への次の納品は、6月20日頃を予定いたしております。ペヨーテのジッポー等も出荷予定です。お楽しみに。
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by oglala-beads | 2008-06-08 20:12