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ねごと

「神戸に来たついでに」と、数人の芸能人が工房に来られ・・・るわけもなく、いつも通りの平穏な一日。

最近夜型へのシフトが甚だしく、仕事を終えるのはだいたい二時。そこから風呂に鞣しの本などを持って入って勉強タイム。
やれやれ、今日も一日が終わったかと、蚊帳のファスナーを開け、布団にもぐり込んで、あれは良かったのか、これは悪かったのか、と、いつも通り一日を反省していると、もの凄い視線。見ると、先に寝ている配偶者(朝がすごく早い)が布団から身体を少し起こして、目をまん丸に見開いて僕をじっと見ている。

「・・・なに?(冷汗)」
「あ!人間か!・・・こないにしとらんと、宇宙人入って来るからな」

と、さも日常の様な口調で、まるで農夫が一日の仕事終わりに、畑にアライグマが入らない様、ネットを閉じる様な慣れた手つきで蚊帳のファスナー部分をかきあわせた。

どんな設定かが非常によく分かる夢だね。


実は一昨年から配偶者にOGLALAのウェブ・サイトを作ってくれる様に言っているのだけど、まあとにかく遅々として進まない。そこで数日前、ちょっと文句を言った。
その晩。

「あはは♪きゃはは♪」
「?」
「く・ろ・ご・ま」
「・・・くろごま?」
「黒ゴマよ!黒ごま!・・・だからあ!コピー&ペースト!ほら!コピー&ペーストでこれだけ増えるのよ!きゃははは!」
「?」
「だから、ほっとって欲しいかな」
「え?」
「ほっとってほしいかな、の”かな”が余計やから、コマンド+エックス。きゃははは!!」

まあ、早くウェブ作らなきゃ!と、真剣に悩んでくれているのだろう。


今日は今から久々に街へ。配偶者を美容院に行かせて、僕は仕事用眼鏡の調整に。ついでに中和用ビネガーを買って、あと次回の鞣しに使う石鹸を見て来ようと思う。あと、そういえばチェイン用のブラスの管が無かったな。最近、チェインが良く売れている。例年この時期はもうちょっと小物が動くのに、そっちはあんまりで、チェイン以上の大きなものがよく動く。段々需要が読めなくなって来ているね。
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by oglala-beads | 2007-05-31 11:41 | プライベート関連

毒、来る。

特に載せる様なネタが無くて放置気味の作業日誌、久々にアップしました。
http://oglala.exblog.jp/d2007-05-30

もう一缶、冷蔵庫で眠っていた豚の脳をミキサーにかけてタッパーに入れて冷凍した。これで相当長い保存が効く。
今回の缶も、ある程度潰して入れてあったけど、前のより大分、脳だった。
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茶色い所と、ピンクのところがあった。

今度の鹿は、届いてからある程度のところにいくまでが短期決戦っぽい。
が、6月初めは難しいスペシャルオーダー数点と、新規取引の商談数点、畑仕事の手伝いと、用事を抱え過ぎているので、スケジュールを明確にしないととんでもないことになりそうだ。
てことで、ここで自分の為に今回の鞣しの行程表を作成。

到着日
 自然解凍

一日目
 水酸化ナトリウム溶液への漬け込み(48時間)(10 gal of water : 112g of lye or 12~pH)
 二回〜/日 かき混ぜ

三日目
 取り出し
 グレイニング
 フレッシング+メンブレニング
 水酸化ナトリウム溶液へ戻す(24時間)

四日目
 取り出し
 酢により水酸化ナトリウム溶液の中和(pH6前後)→破棄
 容器の洗浄
 容器に酢の溶液を作る(10 gal water : 2 cup of vinegar)
 漬け込み(24時間)

五日目
 取り出し
 ビネガー溶液破棄
 洗浄
 絞り出し
 水道水に漬け込み(2〜3/日水の入れ替え)

六日目
 完全に水道水と同じpHになるまで洗い流し
 完全乾燥

〜小休止

以下、鞣し液の浸透を経てソフトニング及びスモークにて完成。


水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)が到着。劇薬というのは初めて買ったけど、封印なんかもしてあって、本当にまがまがしい。
一緒に殺菌消毒剤の塩化ベンザルコニウム液というのを買った。鞣しした場所の洗浄用だ。以前はそういう時にクレゾール石鹸液を使っていたが、毒性が強いらしいので相談してこれにした。クレゾールと同じく100倍とか500倍希釈なので、600mlだけど、一生分あるかもしれない。
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by oglala-beads | 2007-05-30 21:41

コロのおもちゃ

今度来るテンの鞣し、ブレインタン(脳漿なめし)で鞣そうと思っていたのだけど、やっぱりまだ技術的に無理そうだ。今回の鹿で、鞣し液を革に浸透させるのがどれだけ難しいかがよく分かった。その解決策として水酸化ナトリウムと酢を使う事にしたのだけど、このテクニックは毛皮に鞣す時は勿論使えない。鞣し液も浸透しやすくなるけど、毛も全部抜けるからだ。
多分まだリッテルさんの鞣し液がテンの大きさ分ぐらいは残っていたと思うので、それでやる方が安全そうだ。
鞣し以外でも本業で、難しいオーダーを現在数件抱えているので、同時進行で色々と考えなくてはいけないことが多いのだけど、自分自身の力で「ああでもない、こうでもない」と考えて解決していくのはとても楽しい。実は、なめしが好きというより、そうした作業が好きなのかもしれない。

コロが暇そうなので、オモチャを作った。
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写真では分かりにくいけど、これ、抱き枕状で長さが30センチぐらい。直径はCDの大きさ。材料は死蔵状態だった鹿のタンニンなめし革。日本で鞣された最高級品。ぜいたくな犬だ(笑)
中は綿では無く、捨てずに取っておいている革の切れ端等。それがギッシリ詰まっているので、結構重たい。肝心のコロは、最初は怖がって近寄らず。夜寝る前に部屋を暗くしてやると、何故か飛びかかって一生懸命格闘していた。朝になると無視(笑)。彼なりの事情があるんだろうね。

革の切れ端、これからはタートル・キーホルダー等の詰め物として積極的に利用していこうと思う。
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by oglala-beads | 2007-05-29 11:43

色々と

ようやくものが噛める様になった。口を閉じる事が出来る様になった。

友人からのメールを見ていると配偶者が「え?これ、添付されている写真、日本語じゃない?」というのでよく見ると、確かに日本語っぽい名前の看板。
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で、ネットで調べたら、わー、すごいね!こんなのあるんだね!いつも田舎しか行かないから、知らなかったなあ。ジャパニーズ・スーパーマーケットか!味はどうなんだろうね?サンフランシスコの空港のうどん屋は、驚く程高い割に美味しく無かったなあ。
友人(小さく写っている人)、僕に見せようと思って記念写真撮ったんだろうね(笑)


今のうちに用意しておこうというので、水酸化ナトリウムを買いに薬局に行った。が、売っていない!どこにもない!あれ〜、薬局なら結構どこでもあるって聞いたのにな。。。劇薬だから、管理とか色々あるんだろうな。結局取り寄せる事にした。

さて、水酸化ナトリウムの混合比率でちょっと困ってしまった。というのも、アメリカで売られている水酸化ナトリウムはRed Devilってところのが一般的みたいで、それは粉状なので、どの資料を読んでも、単位がcupとか、容積基準で重量基準じゃないんですよね。日本で売っているのは粒状なので、それだと割合が変わって来る。散々探し出して、ともかくpHが12〜13になれば良いという事が分かったので、後はどこかのウェブから計算式を見つけて、水道水のpH(7ぐらい)と反応させて12になる比率を見つけようと思うのだけど。。。なにせ文系なものでね。誰か、分かる人いませんか?(泣) 最終的に、pHチェッカーを睨みながら、すこしづつ入れていく事になるかな。

大阪のOne Bloodさんからの問い合わせで、チェインの60〜70センチぐらいのものが欲しいとの事。
現在のチェインが、金具等を含まないビーズ・ユニットと間のシルバービーズで36センチだから、倍か!
どうなんだろうな。革ひもは取れる事は取れる様だけど(K君に外注)、長くなる分大分伸びるだろうし、強度的にどうなんだろう?あと、チェインがたるむ分、尻で踏んで、そのままグリグリして壊れる可能性もあるな。保証は出来なくなるかもしれない。ユニットの数だけで、13〜14か。作る事は出来るんだけどね、使って大丈夫なのか、ちょっと心配。

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おまえさあ、ちょっとは野良らしい顔しろよ!
ブサ、出産しただろうに、一日うちの庭界隈でこうやって寝転んでいる。死産だったのだろうか?それともこの界隈イタチが出るらしいので、やられたか?
昨日、配偶者がコロの散歩に行ってて、公園横の家が「猫の死体が溝にある」って引っ張りだしていたらしいけど、頭が無くて、ミイラみたい(?)にカラッカラだったそうだ。僕はこれもイタチの仕業では無いかと思う。イタチは頭を飛ばして、血を吸うそうだから。怖いね。

今朝の新聞に衝撃的な記事。
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” 米で11歳、巨大イノシシ獲物に”
米南部アラバマ州の11歳のの少年が今月3日、体調2.8メートル、体重470キロもある大きなイノシシを銃で仕留めたとして話題になっている。AP通信によると、少年はジャミソン・ストーン君。父親マイクさんらと同州東部で狩猟中、巨大イノシシを発見し射殺。マイクさんらは息絶えたイノシシをトラックで近くの畜産取引所に運び、測定したとしている。(ニューヨーク共同)

・・・もののけ姫違うの?

まったく話変わるけど、「カカオ99」ってチョコレート美味しい。相当好き。
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by oglala-beads | 2007-05-28 16:00

水酸化ナトリウム

今回は、「臭いを出さない」というのと、「効率」というのが最優先課題。
これらを解決しないと、色々と無理が出て、今後鞣しは難しくなると思う。

臭いの出るステージは、グレイニングとブレイニング。
そのうち、ブレイニングは鞣し液を24時間以上使わない事で解決出来る。

問題はグレイニング。
水に漬け込んでおいて、バクテリアを繁殖させてグレインと皮本体とを分離させるわけで、要は若干腐らせるので、臭う。

そこで昨日書いた通り、漬け込み(ソーキング)に使う水に石灰(消石灰)を混ぜようと考えていたのだけど、どうも灰汁(水酸化ナトリウム)の方が良いらしい。

水酸化ナトリウムは劇薬で、購入にハンコがいるらしいんだけど、漬け込み日数が劇的に減るそうだ。
しかもグレイニングもブレイニングも何かの作用で、かなり簡単になるとのこと。
今回の最重要課題が一石二鳥。

今回はやらないけど、脳漿液のかわりに、石鹸を使う鞣しもある様だ。詳しく書かれたテキストを読む時間が無くて、おおざっぱにしか理解していないけど、出来上がりはブレインタンと同じ、ただ、若干石鹸の臭いがする革に仕上がるのだそう。

僕は脳と煙が混ざった臭いが、ラコタを思いだすので好きなんだけど、日本で商品に使うには、これか、無香料石鹸でやるのが良いかもしれない。
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by oglala-beads | 2007-05-27 13:49 | 鞣し関連(鹿・hyogo060607)

前回の反省と次回の改良点

前回の鞣しでは、臭いがキツかったのと、グレイニングのタイミングが分からなかった事、そしてブレイニングの際のプリ・ワーク(繊維を開かせるため、簡単なソフトニングの様な事をする)の重要性が分かっていなかったのが反省点だと思う。次回の鹿まで一週間程しかないが、それらの解決法を一つ一つ探っていっている。

前回は本当に基本的な方法で鞣したので、今回はちょっとオプションを加えて鞣してみようと考えている。そのオプションによって前回の反省点のいくつかはクリア出来そうだ。

実は前回は正道から逃げたく無かったので、オプションについては見ない様にしていたのだけど、鞣し上がってから各書籍や掲示板のオプション的な部分を見ると、やはり皆が同じ部分でひっかかっていると見えて、結構色々な解決策が紹介されていた。

その中の一つの手法を採用して、今回はソーキングの際にLime(石灰)を混ぜる予定だ。混合比率は、水1ガロン:石灰1/6ポンド。ソーキング終了後、グレイニングが完了したら、洗い流しの際に酢漬けをして中和する。これによってソーキング時間の短縮、グレイニングとブレイニングがかなり楽になるそうだ。問題点に関してはまだ探っていないが。

また、今回は脳漿を使用せず、成分が同じといわれる卵の黄身を使用する。もし一日でブレイニング(もはやヨーキングと呼ぶべきかー笑)が完了しない場合は、新しい黄身溶液を用意する。

また、ソーキング完了時点で皮が臭う様であれば、近場で人に迷惑をかけない場所でグレイニングをする。

こんな感じでいこうと考えている。


掲示板にちょっと嫌な情報が。

You know, the last few years have been good for me. This elk farmer has given me about 25 hides for the last two years and most were summer killed. They are like no other elk hides I have done. Very thin, like a whitetail, but large like an elk. Just wonderful hides. I started out wanting to make a hide lodge, but the hides were just too thin and nice for a lodge.

要は「夏のエルクは、分厚さはホワイトテイル並みに薄いわ!」って事。やっぱりな。てことは、話を僕の今度の皮に置き換えると、

Very thin, like a one year Japanese deer, but large like the biggest.......

ってことになるのか。。。。それとも、前回の鹿よりも薄いのか???
ポーチに使える分厚さであってくれ〜!頼む!

ビーズ細工も独学だったのに、最初に一番厄介なモノから入ったんだけど、鞣しも同じですね(笑)。まあ、最初に難しいのから入った方がね。。。後々楽かな。
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by oglala-beads | 2007-05-26 12:33 | 鞣し関連(鹿・hyogo060607)

丹波姫もみじ

少し前の新聞で、兵庫県で有害駆除された鹿を食肉として加工する工場が出来たという記事を読んだ(神戸新聞2007年5月9日朝刊)。記事によると、兵庫県で駆除される鹿は年間15000頭。そのほとんどは焼却処分されるそうだ。その背景には、「食肉としての流通量が少ない事が挙げられる」(同記事より)そうだ。
これを読んで思ったのは、肉はまだ食べる人がいるだろうけど、皮はほぼ捨てるんだろうな・・・ということだった。

そこで実際にこの工場、「株式会社 丹波姫もみじ」さんに連絡をとってみた。
すると、確かに今までは全て焼却処分されておられたそうだが、これからは出来れば地場の鞣し工場で鞣してもらって、何か商品化させることが出来れば・・・と考えておられるそうだが、まだ具体的なプランが何も無いのが実情だそうだ。

そこで、お願いして、とりあえず原皮を一枚分けてもらう事にした。それを鞣してみて脳漿鞣し(ブレイン・タン)のバックスキンの適応性を見て、良いようであれば、最初の内、僕自身が技術をつけるまではOGLALA商品の革として鞣し、その後は革の販売、そして行政等を巻き込んで講習会等の開催などに持って行けないかと考えている旨お伝えしてその日は電話を置いた。
それが昨日、お電話を頂いて、「昨日、相当大きな鹿が入って来たのですが、要りますか?」との事。実はほぼすべての鹿は塩漬けにしておられるそうで、それを6月に工場にうかがって分けて頂く予定だったのだが、「可能であれば冷凍が良い」と僕が伝えていたのを覚えていて下さっていて、偶然入って来たものを回して下さる事にしたようだ。

お互い無理が出ると良く無いので、勿論有償での引き取りを希望していたし、大体の金額も提示していたのだが、今回はサンプルとしてまず使って欲しいので、無償で結構です、とのこと。

だからというわけでは決してなく(笑)、この工場を主催されている柳川瀬正夫社長の姿勢には本当に共感出来るものがあります。もともと、丹波市の職員として鹿の駆除に関わっておられ、廃棄処分される鹿に心を痛めておられ、早期退職してこの会社を起こされたのだそうだ(参考ウェブサイトーーー朝日放送NEWSゆう「シカ肉を高級食材に」作戦開始!ーーー)。
また、行政からの補助金等に一切頼ってらっしゃらないそうで(参考ウェブサイトーーーたかしま21ニュース鹿肉加工 (株)丹波姫もみじーーー)、まさに自費を投げ打ってのご活動。
頭が下がる。是非成功してもらいたいものだ・・・なんて偉そうな事言う前に、自分が成功しないといけませんね(笑)

でも、柳川瀬社長、本当に良い方で、電話を受けた配偶者までが「この人の為に、何か私もしたい!」と言い出すぐらい。
タツさん(群馬の猟師、阿部達也さん)といい、柳川瀬さんといい、日本もまだまだ捨てたものじゃないですね。

この鹿、6月に鞣します。見学希望の方、ご連絡下さい。また、自分でも鞣してみたい方、脳漿鞣しのバックスキンを使ってみたい方、いらっしゃいましたらOGLALAまでご連絡下さい(右のリンク欄からメールを送れます)。
今、日本で手に入る北米エルクのスモーク革は非常に優秀で文句のつけどころの無い革で、それに比べるとブレインタンは欠点だらけで扱いの難しいジャジャ馬なのですが、でもこれにしかない味がありますよ。
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by oglala-beads | 2007-05-25 14:40 | 鞣し関連(鹿・hyogo060607)

恩人の死

サウスダコタの友人からのメールで偶然に、恩人の死を知った。

僕のラコタ・ネームは彼女のファミリーの名前だし、彼女がいなければ、ビーズもしていなかった。

大分前からわずらっていたので、分かっていた事だったから、平静に受け止めているつもりなんだけど、やっぱりショックなのか、ミスばかりしてボ〜っとしている。

聞けば8月にメモリアルのセレモニー(ペヨーテ・ミーティング)があるということだが、すぐに渡米出来る程の経済力が今は無い。
僕はお金に執着しない生活をしていて、それに満足をしているけど、唯一、こういう時、悔しいね。というか、悲しい。
それぐらいのお金、借りる事は出来るけど、それはしたくないしね。


数日前から歯肉炎で歯茎が腫れて、食事が出来ない。ウィダーインゼリーにお世話になっている。昨日の革を持っている写真、よく見ると左頬(向かって右)が腫れてます。高熱が出ているので、目もなんだか死んでますね(笑)

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by oglala-beads | 2007-05-24 13:39

ニホンジカのブレイン・タン、完成!

いよいよブレインタン最後のステップ、スモーク(燻製)。

昨日、友人K君の工房近くの河原で、K君に手伝ってもらいながらやってきた。

学者さんによれば、ブレインタンは、確かに脳によって柔らかくなるのだけど、実際に鞣し効果を持続させているのは、燻しの煙だそうだ。脳漿は加脂的な効果の方が強いとのこと。ということは、燻しは脳漿鞣しには欠かせないステップということになる。
燻しによる効果には他に、濡れても柔らかいという事がある。燻しをする前に濡らしてしまうと、元のロウハイドの状態に戻ってしまう。その辺りが、本当の鞣し剤は煙の成分、ということなんだろう。

アメリカ・インディアンの場合、燻しは松でやることが多い。現在は色々な木を組み合わせて、好みの色目や臭いにカスタムしている様だ。
僕は今回、薪を使わず、燻製用のスモークチップの桜を利用した。

燻しをするには、まず革を縦に折って端を縫って袋にしていく。今回は革がとても薄かったのと、糸を使うのが面倒くさかったので、ホッチキスでとめていった。そして下の部分(後ろ足〜尻の部分)は縫わないで、燻し剤を格納する「ピット」(今回は一斗缶を使用)と革とを接続する布製(コットン100)のスカートを取り付ける。そして煙が行き渡る様、フレームから革をぶら下げ、出来るだけ煙が全体に行き渡るようにする。
フレームは通常、棒を3本使って円錐形を作って、交わる所から革をぶら下げるのが普通なのだが、今回は現役使用している衣装吊りを使用した。

「ヒロは、今あるものを利用していて、それが生活用品だったりするから面白いね」と配偶者は笑うが(たとえばブレイニングの絞りに使った棒はモップだったり)、あるものを利用するところはインディアンっぽいかもしれない。
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スモークチップの点火にはライターを持って行ったが、甘かった。火がつくにはつくのだが、煙の出が少ない。全面もしくは端と端に火をつけて短時間で沢山の煙を出さないと、おもったより色がつかない。K君がバーナーを持って来てくれたおかげで助かった。

さて、実際に火をつけて袋をかぶせてみると、いたるところから煙が抜けていくのが分かる。慌ててK君と穴を塞いで回った。
この状態で二時間。使ったチップの量は売っている棒の半分。通常は表から燻すのだけど、ちょっと考えがあって、裏からあぶった。
二時間後、見に行くとチップは燃え尽きていた。早速色を確認してみると、どうも色付きが甘い。ただ、裏面は燻さない人もいるぐらいなので、充分合格レベルに色が着いていた。こういうのの確認の為に裏から燻したのだ。

ちょっとこのチップの量では足りなさそうなので、あわてて近所のホームセンターまで追加のチップを買いにいった。今度は数種の木を、桜をメインにブレンドしたものを購入。三分割出来るタイプだったので、三分割して全部に火をつけてピットに放り込んで革を被せた。
二時間後、見に行くと非常に良い感じに色がついているのが、革の隙間から見えた。ただ、いいんだけど、好みよりはすこし薄い感じだったので、残りの桜チップの両面に火をつけて、さらに二時間放っておいた。
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二時間後に見に行くと、非常に良い感じに仕上がっていた。

正直な話、自分が鞣した革というのを置いておいても、今まで取り寄せた革の中で最高に自分好みのものが出来た。
革自身は薄いのだけど、色、硬度、表面、裏面等、すべてが自分好みだ。

すごい!やった〜!

配偶者も驚いていた。こんな完璧に出来上がるのなら、自分も鞣しをしてみたい!と言ってくれた。

奇麗なブレインタンが好きな人には「ものすごくムラな革」なのかもしれないのだけど、このムラな感じがずっと欲しくても手に入らなかったので、大満足だ。やはりチップを短時間に大量の煙が出る様に焼いたのが勝因だろう。逆に、飴色の、ムラの無い奇麗な革が作りたければ、少ない煙で時間をかけてゆっくりと燻した方が良いだろう。
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行程としては、この次、革を洗い流す作業がある。タールのベタベタや過剰な煙の臭いを落とすのが目的だ。しかし、薪では無く、スモークチップを使ったせいか、ベタベタも少なく、煙の臭いもそれほど強烈では無かった。
人によっては48時間風に当てると、煙が定着するという説がある。まったく効果無しという人が多いのだけど、僕は今回洗わずに二日間、風に当てる事にした。

ところで、スモークチップを使って燻す場合、煙りの量が少ないし意外に漏れないので、これだと工房の前でも出来そうだ。次回からは工房の前でやろう。

ホッチキスは逆にものすごく面倒だった。スカートを取り付けた安全ピンも不確実で、両者ともに、煙を沢山逃がしてしまい、ロスを作る原因となった。糸を使ってきちんと縫う方が、逆に楽だと思う。

最後、フレームから革を外す順序を間違えて、スカートをピットの上で焼いてしまった。チップとはいえ、注意しないと。


なにはともあれ、ブレインタンの鹿革、大成功です!
やった〜♪
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by oglala-beads | 2007-05-23 15:02 | 鞣し関連(鹿・Gunma031207)

オオスズメバチ

朝、コロと外で鹿革のスモークの準備をしていたら、後ろから聞いた事無い様な重低音の虫の羽音。振り返ったとたんに目に入った恐ろしく巨大なオオスズメバチの女王。至近距離。
早かったですね、コロを抱えて家に飛び込んだのが。我ながらすごい速度だ。

キイロスズメぐらいだったら手で叩き落としたりもすることあるけど、あんな巨大だともう降参!
本体だけで7センチはあったかな。。。
通常のオオスズメバチの女王は5センチ以下だから、化け物みたいに大きかった。

でも、、、、あいつ、なんとか生け捕りにしたいなあ。
刺されたら死ぬだろうか?


注:スズメバチに出くわして、走って逃げるのは非常に危険です。今日の場合、コロが(虫を追いかける)いたので逃げましたが、みなさんが一人の時に一匹のスズメバチに出会ったら、例え身体にとまられても、逃げずにじっとしてください。動かない相手は襲いません。また、林や木の多い公園などを歩いていて、カチカチという音が聞こえたら、そっと(でも迅速に)その場を離れる様にして下さい。これは巣に近寄った外敵に、スズメバチが発する警戒音です。
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by oglala-beads | 2007-05-21 19:39 | ムカデ及び害虫